ブログに托して - 集落からの教え

振り返ると若いときから旅をして来ていたように思う。それも余り近代文明に犯されてない様な世界の僻地や厳しい自然環境下の村や街を、仲間達と集落探訪として訪れる事が多かった。
そうした世界の集落を訪れてきて、いつも感動させられる事がある。それはどの様な自然、厳しいと思われる場所にでもその厳しい自然の中で必死に生きようとする人々がいて、そこにその自然環境に見合った生活があり住まいが在ると言う事でした。

ブログ1
   チベット高原を流れる聖なる河 ヤルンツァンポ河

ブログ5
                チベット高原の集落

鳥さえ敬遠するような険しい高地、人の進入を拒む森林、湿地帯、灼熱の大地など…。人々は身近にある素材を頼りに、智恵を絞り、それを組み上げ構築し、その厳しい自然へ匠に対峙し対応する空間を築き、生活を営んでいるのでした。
住まいとは家とは、建築とは、ある意味でそうした厳しい自然環境下でも生き続けようとする人々の「智恵や技、その約束事」がそれぞれの眼に観える形で表われたモノとも言えるのでないでしょうか。と仮想すれば村とは集落とはその自然環境下に集まって暮らす人々達の」「自然了解の姿、言って見れば集団結束総意の形象化」とも捉えることが出来るのでないでしょうか。

 
(左) イエメンの石の家 手に羊の子どもを携える子ども達
(右) イエメンの集落 険しい丘陵地を谷から屋根へ、見事な耕作地を築いている。
          段々畑は一族の厳しい生き様の姿。集落はそれの斜面の一角に
          石積みの塔状の群として築かれている。


場と時を変えて、集落を観てきたような眼差しで、今日の私達の住む町や都市、建築、住まいを見て観ると、今までなんとも感じなかった家の形や建築のデテイールに新たな意味や魅力を感じられたりします。
それはモノに込められた人々の時代の息吹として、眼に見えない様々な社会への約束事や、その時代に生きた人々の限りない思い、欲望の形としてとして受け手に語りかけて来ます。
私のブログ「建築有情」はそうした眼差しで今日の都市風景や建築、人々の暮らし等に触れた極めて私的なエッセイ、メモ集と考えております。
巷に溢れる様々なモノや生活、様相に触れ観察ることで、そのモノに込められた制作者の思いや創意、意図、時代のメッセージを感じ取りたい。さらに願うなら同じモノを創作する立場で時代を感じたりして,時にはそれらを自分なりの言葉に置き換えてみようとも…。言わば極めて独断で私的な言葉のスケッチ集。この謎解きのようなモノへの思い、この先どの様になるか旅は路ずれ。御笑話、気長に御同行願います。

ブログ2
アトラス山脈 ベルベル人の集落
集落はイフリの谷を流れるオアシス沿いに日干しレンガ造で築かれている。
集落のほぼ中央に立つ塔は人々の穀物の倉庫となっている。
これらの集落構造がアルジェリアの密集都市、
カスバの原型とも言われる。





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プロフィール

入之内瑛

建築設計事務所を主宰しながらライフワーク
として世界各地の集落探訪を行っている。
また国内では全国各地の林業地と森林を訪れ
木に生きる職人やその技術、木材活用等、
木に纏わる人々の暮らしや木の建築を
取り上げ、森林と木の文化日本の展望、
復権を伝えて行っている。
設計アトリエでの主な仕事は
街造り計画を初めエコマテリアル材
(自然素材としての木材や土和紙、石等)
の活用を計った住まいの設計、
子どもの為の施設や老人、
医療施設などを手がけている。


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